Mr.Childrenの「全曲ランキング」&「ベストテイク」

Mr.Children(ミスチル)の全曲について、ライブDVDや雑誌などをもとに、1曲ずつどのライブが1番良かったか(ベストテイク)を決めていきたいと思います!

Mr.Children「手紙」のベストテイクを決めたい!

・さて、今回の楽曲は、Mr.Children「手紙」です。

・個人的ミスチルランキング、第37位(236曲中)です!

・1990年代アルバム曲部門でも8(49曲中)となっています。

<楽曲について>

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・イントロは、前曲「シーラカンス」と繋がっています。

・桜井さん曰く、この「手紙」はアルバム曲の中で一番最初にできた曲のようです。

仮タイトルは「別れ」です。 

ショパンの「別れ」というピアノ練習曲を公園で聴いて、車で家に帰ってくる途中に浮かんだ

Bメロの節回しは、井上陽水さんに影響を受けていると思う

 と桜井さんは雑誌のインタビューで答えています。

ショパンの「別れの曲」(または「別れのワルツ」)は、デパートとかがもうすぐ閉店って時に流れるアレですね。日本の「蛍の光」も同じです。

・桜井さんによれば、ショパンに影響を受けたAメロと、井上陽水に影響を受けたBメロの融合ってことになります。

・桜井さんの中では「手紙」が結末で、次の「ありふれたLove Story ~男女問題はいつも面倒だ~」はこの結末をどう発展させるかを考えながら作ったようです。

・結末が先に来るというアルバムでの曲順については、

これから始める様々な物語が、様々にリンクしてくるようになればいい。

と答えています。

・確かに、「ゆりかごのある丘から」「虜」などもストーリーっぽくなっているので、アルバム全体として1つの物語があるように思わせたかったということではないでしょうか。

 

  <ベストテイクはこちら>

この曲が演奏されたライブツアーは、

REGRESS OR PROGRESS `96-`97

POPSAURUS 2001

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2001

以上の3つです。

・全てDive」「シーラカンス」「手紙」の流れで演奏されています。

2001年を最後に、約20年間も演奏されていません。次のツアーでやってくれたりしないかなああ。

個人的ベストテイクは、POPSAURUS 2001です。

・桜井さんの声量がすごいです。

・夏の野外ライブだからか、かなり汗だくになっています。

REGRESS OR PROGRESS `96-`97ではストーリー性のある映像を使ったのに対して、このライブでは照明のみで演出しています。はじめは青系の照明が少しずつ赤っぽくなっていく感じも素敵ですね。

CONCERT TOUR POP SAURUS 2001 [DVD]

CONCERT TOUR POP SAURUS 2001 [DVD]

  • アーティスト:Mr.Children
  • 発売日: 2002/01/01
  • メディア: DVD
 

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<まとめ>

ショパンの「別れのワルツ」からインスピレーションを得た曲。

・個人的ベストテイクは、POPSAURUS 2001

 

Mr.Children「シーラカンス」のベストテイクを決めたい!

・さて、今回の楽曲は、Mr.Childrenシーラカンス」です。

・個人的ミスチルランキング、第10位(236曲中)です!

・1990年代アルバム曲部門でも2位(49曲中)となっています。

・僕、この曲大好きなんです。

<楽曲について>

・アルバム「深海」のリード曲であり、テレビCMにも使われました。

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・イントロは、前曲「Dive」と繋がっています。ちょうどアコースティックギターの音を鳴らすタイミングが曲の区切り目になっていますね。

・アウトロも次曲「手紙」と繋がっています。「Dive」「シーラカンス」「手紙」の3曲がものすごく自然につながっているため、初めて聴いたときは1曲だと勘違いし、「この曲めっちゃ大胆に転調するな」とか思ってました。(笑)

 

・さて、イントロにはアコースティックギターが2本使われています。レコーディングではおそらく2本とも桜井さんが弾いています。ライブでは桜井さんとサポートメンバーの河口修二さんが弾いていました。なお、桜井さんが平然と弾くため分かりにくいですが、桜井さんのパートは難易度高いです。

・2011年のSENSEツアーで披露したときは、河口さんがいなかったので、田原さんがアコースティックギターを弾いている様子を見ることができます。また、田原さんはAメロ後のリフを弾くために、エレキギターに急いで持ち替えています。その時間を作り出すためか、JENが「ワン・トゥー・スリー・フォー」とカウントを取っています。

・とても印象的なリフは田原さんが弾いています。リフも音量大きめで、田原さんファンには嬉しい1曲ですね。その後、ベースとドラムも入って一気にロックになります。激アツ展開です。

シーラカンス

君はまだ深い海の底で静かに生きてるの?

君はまだ七色に光る海を渡る夢見るの?

解釈

シーラカンス」は、まだ僕の中にもあるだろうか?

シーラカンス」は、まだ希望を捨てていないのだろうか?

 

・ここで問題になるのが「シーラカンス」とは何だ?ということです。

・結論から申しますと、シーラカンス」とは「あるがままの心」であると考えられます。

・100万枚売れる曲を作るぞと意気込んていた頃の希望に満ち溢れていた心であり、

innocent worldで叫んだ「mr.myself」であり、「es」であり、「あるがままの心」です。

名もなき詩のサビでは、「あるがままの心で生きられぬ弱さ」とあり、桜井さんはこのとき既に「あるがままの心」では生きていけない状態にあります。「mr.myself」と言っていたあの頃とは違う桜井和寿がいました。

・でも、「あるがままの心で生きようと願うから」「人はまた傷ついてゆく」のです。

・「あるがままの心」で生きていけないけれど、今ここに存在してしまう自分を生きた化石である「シーラカンス」に例えたのが最初だと考えられます。

・そして、曲作りを進める中で「あるがままの心」そのもの自体を「シーラカンス」と捉えるようになった、と考えるとこの曲のみならず、アルバム「深海」の歌詞全体を違和感なく味わうことができます。

 

ある人は言う 君は滅びたのだと

ある人は言う 根拠もなく生きてると

そして僕は微かに左脳の片隅で君を待ってる

・「君=シーラカンス=あるがままの心」の解釈でいいと思います。

・問題は「左脳の片隅で君を待ってる」の解釈ですね。

・右脳は直観、左脳は理論と言いますが、

今回は左脳なので、論理的に理屈っぽく考えるときにも、

ドキドキワクワクを忘れない「あるがままの心」が自分の中にあると微かに信じてる

といった感じでしょうか。ここの解釈はかなり難しいです。

 

僕の心の中に 君が確かに住んでいたような気さえもする

ときたま僕は 僕の愛する人の中に君を探したりしてる

君を見つけだせたりする

 ・僕の心の中には「住んでいた」と過去形になっています。今はもう「あるがままの心」がないことを実感しているようです。

自分にないものを持つ人は魅力的に見えるものです

愛する人の無邪気な姿を見て、自分が失ってしまったものを持っている相手を魅力的に思っているのではないのでしょうか。

 

・この曲の歌詞には、桜井さんの個人的な心情が吐露されていると思われます。

・桜井さん以外のメンバーは、歌詞の方向性が大きく変わったことに気づきながらも、特に何も言わなかったそうです。

・田原さんは雑誌の取材に対し、以下のように答えています。

シーラカンス」は、桜井の意思、生き方みたいなのが、バーンと見える。あるインタビューのときに「俺にはこのアルバムは分からない」と言ったら、桜井は「そうでしょうとも」と言った。

 

・さて、最大の見せ場であるアウトロのギターソロは、河口修二さんがスライドギターで弾いています。田原さんではありません。残念です。レコーディングでは桜井さんが弾いていると思われます。

・2011年のSENSEツアーでは、河口さんが不在のため、ついに田原さんのソロを聴くことができました。田原さんらしいサウンドに少しアレンジされていますね。


Mr.children シーラカンス SENSE

 

 <ベストテイクはこちら>

この曲が演奏されたライブツアーは、

・REGRESS OR PROGRESS `96-`97

・POPSAURUS 2001

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2001

・I ♡ U(ツアー1本目の大阪ドーム公演(11/12)のみ)

ap bank fes `10

・SENSE

以上の6つです。

ap bank fesでは1曲目に披露されました。かなり貴重だと思うので、ぜひDVDに残していただきたかったですね。残念です。

・2011年のSENSEツアーを最後に、近年は演奏されていません。次のツアーでやってくれたりしないかなああ。

 

個人的ベストアクトはREGRESS OR PROGRESS `96-`97です。数分前に「抱きしめたい」や「my life」をニコニコしながら歌っていたとは思えないほど、桜井さんの顔も声も死んでます。メンバーも暗い表情になっています。「深海」が好きな人にとっては最高の映像ですね。

・なお、DVD収録日は60公演近くやったREGRESS OR PROGRESS ツアーの最終公演であり、それと同時に活動休止前最後の大規模ライブなので、メンバー全員が複雑な思いであろうことが予測できます。そんなことも考えてDVDを見ると面白いかもしれないですね。

 

regress or progress '96-'97 tour final in TOKYO DOME [DVD]

regress or progress '96-'97 tour final in TOKYO DOME [DVD]

  • アーティスト:Mr.Children
  • 発売日: 2001/06/21
  • メディア: DVD
 

 

 

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<まとめ>

・ヘビィなロック曲で、田原さん大活躍。

・「シーラカンス」は「あるがままの心」のことを指している。

・個人的ベストアクトは、「REGRESS OR PROGRESS `96-`97」

  

Mr.Children「Dive」のベストテイクを決めたい!

 

・さて、今回の楽曲は、Mr.ChildrenDive」です。

<楽曲について>

・アルバム「深海」の1曲目のインストゥルメンタル曲です。

・長さも130秒程度の短めの曲で、アウトロが次曲の「シーラカンス」と続いています。

・アルバム「深海」1曲目であるこの「Dive」では、始めに波の音、そして水に飛び込む音が流れます。

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・その後、美しいチェロの音色が聴こえます。

・ここでチェロを使おうと言い出したのはプロデューサーの小林武史でしょうか。雑誌などには記載されていませんでした。誰かなのかは分かりませんが、天才だと思います。

・この曲のチェロを演奏しているのは、JESSE LEVYさんです。ニューヨーク生まれのチェリストです。

Appalachian Spring Suite: Moderato

Appalachian Spring Suite: Moderato

  • アーロン・コープランド, Paul Jacobs, Broadus Erle, Marilyn Wright, Herbert Sorkin, Gerald Tarack, Jeanne Benjamin, Ani Kavafian, Julius Levine, Harry Zaratzian, Harold Coletta, George Ricci, Jesse Levy, Harold Bennett, Charles Russo & Loren Glickman
  • クラシック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

・このアルバムの制作がニューヨークのウォーター・フロント・スタジオなので、現地のアーティストにサポートしてもらったのだと思います。

・このJESSE LEVYさんは「深海」の4曲目「ありふれたLove Story~男女問題はいつも面倒だ~」、10曲目「マシンガンをぶっ放せ」、14曲目「深海」でもチェロで参加しています。

 

<ベストテイクはこちらから>

この曲が演奏されたライブツアーは、

REGRESS OR PROGRESS `96-`97

POPSAURUS 2001

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2001

I U(ツアー1本目の大阪ドーム公演(11/12)のみ)

ap bank fes `10

SENSE

Thanksgiving 25(オープニングで使用された)

以上の7つです。

・発売当時のREGRESS OR PROGRESS `96-`97では人間が海に飛び込み、底に向かって泳いでいく映像が流れました。やはり、海にダイブしたのは人間、という解釈で間違ってなさそうです。

ap bank fesでは1曲目に披露されました。かなり貴重だと思うので、ぜひDVDに残していただきたかったですね。残念です。

・また、記憶に新しいThanksgiving 25のオープニングで流れたときは驚きました。が、本編では演奏されませんでした。

・そのThanksgiving 25のオープニングでは四家卵大さんが演奏されていました。美しい音色でしたね。DVDでも確認できます。

・その際の映像には、「深海」の椅子のほかに、「and I love you」のMVや「I U」のトマト、「フェイク」の舌などが使われています。かなり凝った映像となっていますね。

個人的ベストテイクは、POPSAURUS 2001です。

CONCERT TOUR POP SAURUS 2001 [DVD]

CONCERT TOUR POP SAURUS 2001 [DVD]

  • アーティスト:Mr.Children
  • 発売日: 2002/01/01
  • メディア: DVD
 

・理由としては、この「Dive」がこのライブにて大きな役割を果たしているからです。

・このライブの前半ではMr.Children初期の曲(抱きしめたい、星になれたらなど)が多く演奏されました。この「Dive」を境目に、ライブ全体が「深海」を中心とした暗い雰囲気になります。そして、暗いながらも光の射す方へ進んでいくという構成の後、このライブのメインテーマの「花」に繋がっていきます。

・つまり、爽やか系ポップバンドだった頃のMr.Childrenと、ドロドロに苦しみながらも信じた音楽を続けたロックバンドMr.Childrenという2面をライブで見せるための切り替え曲だったのです。

REGRESS OR PROGRESS `96-`97のセットリストも、「Dive」以降に大きく雰囲気が変わるという点では似ているので、もし良かったら見てみてください!

 

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<まとめ>

・アルバム「深海」の1曲目のインストゥルメンタル曲。

・チェロのメロディーが美しい。

・個人的ベストテイクは「POPSAURUS 2001